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Chronos日本版

【第2特集】 2007年5月号(No.010) 基幹ムーブメント立体解析

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基幹ムーブメント立体解析

来るべき業界再・再編への過渡期
現在のマザームーブを再検証する

鈴木裕之(本誌):文

来るべき2010年問題を踏まえ、いま急速に進行しつつあるムーブメントの開発競争……。昨今の潮流はクロノグラフの自社開発と、拡張性の基幹となるマザームーブメントの刷新に代表される、マニュファクチュール化の目論見である。「スイス時計業界再・再編」と銘打ったその最新情報は本誌第1特集に詳しいが、ここでは変革の過程を知るサブテキストとして、現在の各社主要ムーブメントをおさらいしておこう。

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1999年に発表されたクロノグラフ用キャリバー。クロノグラフ用のパーツが3/4プレート上にインテグレートされたザクセン様式。プレシジョン・ジャンピング・ミニッツカウンター。フライバック。スモールセコンドと30分積算計は、12時位置のアウトサイズデイト搭載を前提に、文字盤下端部にオフセット配置される。手巻き。直径30.6㎜。厚さ7.50㎜。1万8000振動/時。40石。部品総数405点。パワーリザーブ約36時間。

スイス時計業界再・再編

 エボーシュの供給に頼っていたクロノグラフムーブメントの新規自社開発と、追加モジュールの搭載ベースとなるマザームーブメントの刷新。現在、急速に進みつつあるこの潮流を、本誌では「スイス時計業界再・再編」と位置付けて、その動向を注視している。思えば近年の脱進機開発戦争、または実験的に登場してきたシリコンパーツの投入など、次代への基礎研究を経て、いよいよ大きな変革が訪れた感がある。一昨年、いち早くシリコン製ガンギ車を搭載した年次カレンダーを発表したパテック フィリップ・アドバンストリサーチは、こうした基礎研究を精力的に重ねてきた。

 しかしその搭載ベースとなるマザームーブメントに関して言えば、まさしく名門の足取りといった歩調である。現在、同社が複雑機構の付加ベースとして用いている主要キャリバーは、いずれも20~30年もの熟成を重ねてきたもの。手巻きのキャリバー215と、マイクロローター自動巻きのキャリバー240はいずれも1970年代の設計。センターローター自動巻きのキャリバー315でさえ、設計は1980年代である。メカニカルムーブメントの全製品にジュネーブ・シールを刻印する品質への矜持は、決して拙速を許さないものだ。

 ジュネーブに居を構えるマニュファクチュールの老舗として、2010年問題を見据えた政治劇とは無縁とはいうものの、この悠然とした歩みには力強ささえ感じられる。それはまさしく基幹ムーブメントの名に恥じない普遍要素といえるだろう。

掲載ムーブメント


●パテック フィリップ
Cal.215 Cal.240 Cal.315

●A.ランゲ&ゾーネ
Cal.L901.0 Cal.L951.1 Cal.L001.1

●オーデマ ピゲ
Cal.3120 Cal.3135 Cal.2450

●ジャガー・ルクルト
Cal.430P

●ロジェ・デュブイ
Cal.RD77

●パネライ
Cal.P.2002

●ジラール・ペルゴー
Cal.3300

●グラスヒュッテ・オリジナル
Cal.100

●IWC
Cal.50110

つづきは『クロノス日本版』2007年5月号(No.010)でお楽しみ下さい。


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