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Chronos日本版

【第1特集】 2007年7月号(No.011) 高級時計の聖なる地で「本物のタイムピース」を探せ

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高級時計の聖なる地で
「本物のタイムピース」を探せ

2007年新作詳報

奥田高文、奥山栄一、古浦敏行:写真 広田雅将、古川直昌(本誌)、鈴木裕之(本誌)、鈴木幸也(本誌):取材・文

各人の見解によって異なると思うが、2007年にバーゼル、ジュネーブで発表された新作はおしなべて「小粒」だった。これは悪い意味ではなく、「世界初」という冠をつけて数千万円から数億円単位のプライスがつくモンスターピースの発表が激減して、多くのメゾンから地に足のついた、不特定多数に訴求できる佳品が数多くリリースされたことを意味するわけで、『クロノス日本版』編集部の取材陣一同は、各メゾンのブースでプレゼンを受けながらニンマリとしてしまうことが多かった。

2007年の新作動向

 それはとりもなおさず、小誌の読者諸賢の心にフィットする新作が絨毯爆撃のように私たちの眼前に提示されたからに他ならない。もちろん、自社製の新型ムーブメントは今年も大量に発表されたし、たとえばハリー・ウィンストンの「オーパス7」、A.ランゲ&ゾーネの「ランゲ31」、ジャガー・ルクルトの「マスター・コンプレッサー・エクストリーム・ラボ」(S.I.H.H.に先行して発表)、F.P.ジュルヌの「サンティグラフ」のような実験精神に富んだ大作が登場したことも事実だ。しかし、これはほんの一例に過ぎない。

 まるで雪崩のように各社から相次いで新型脱進機がリリースされた昨年のような事例もジャーナリスト精神に火をつける。しかし、これもまた各メゾンの技術誇示が暴走してしまった結果だったと解釈できるし、何より難解に過ぎた。プライスについても言及しておく。急速に価値を下げている円の安値、ユーロ、スイスフラン高という要因もあるだろうが、ほとんどの新作は私たちが考える以上の値をつけている。

 ことに、休眠状態にあったあるマニュファクチュールを買収して新作を発表した某メーカーは、“単なる”スモールセコンドとクロノグラフモデルに約400万円から800万円という狂気の沙汰のような値づけをした。関係者は「この買収を簡単に回収しようとは考えていない」などと、慈善事業のような発言をしているが、それゆえのクレイジープライスなのか? こんな詭弁がまかり通るならば、高級時計市場が成熟の域に達するにはまだ時間が必要といわざるをえない。

つづきは『クロノス日本版』2007年7月号(No.011)でお楽しみ下さい。

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