【腕時計ランキング】 中身を見たくなる時計 選考委員
複雑機構への探究心がランキング結果にも反映
F.P.ジュルヌの「サンティグラフ」やリシャール・ミル「RM012」、ジャガー・ルクルト「デュオメトル・クロノグラフ」など、2007年に発表され注目度の高かったモデルが多数ランクイン。
「中身を見たくなる」というテーマから、超複雑機構や特殊な機構を搭載したモデルに票が集中した。
選考委員10名の選定モデル詳細
篠田哲生(32歳) 嗜好品ライター
「文字盤の向こう側に抱く無限の興味」
いまどき、機構自慢の時計は当たり前のようにシースルーバック仕様であり、専門誌ではムーブメントの詳細も掲載されている。しかし、文字盤サイドの詳細は意外と未開拓。そこで表側にこだわりがありそうな時計をピックアップ。ちなみにブルー「マジェスティー トゥールビヨン」は、以前から機構を見たかったが、今年トランスパレント化して機構が丸見えになったためランク外とした。
1 カルロ・フェラーラ/サーカス
2 ハリー・ウィンストン/オーパス5
3 モーリス・ラクロア/メモワール1
4 ロドルフ/インスティクト ベーシック 4タイマー
5 ドゥ・ベトゥーン/デジタル
6 ジャガー・ルクルト/マスター・コンプレッサー・ダイビング・プロ・ジオグラフィーク
7 ジラール・ペルゴ/ヴィンテージ1945 ジャックポット トゥールビヨン
8 ポルシェデザイン/インジケーター P'6910
9 A.ランゲ&ゾーネ/ランゲ31
10 タグ・ホイヤー/リンク クロノグラフ キャリバーS

菅原 茂(53歳) 時計ジャーナリスト
「どうしても見たいモデルはほとんどなし」
すでに多数の時計の中身を見てきたので、それほどモチベーションが上がらず。未知が未知でなくなるのに比例して、一種の神秘的な魅力が失われるのは機械式時計とて同じ。ハンランする専門情報の功罪でしょうか。
1 リシャール・ミル/RM012
2 ジラール・ペルゴ/ヴィンテージ1945 ジャックポット トゥールビヨン
3 フランク・ミュラー/エテルニタス・メガ
4 ブレゲ/クラシック トゥールビヨン・メシドール
5 H.モーザー/モーザー・パーペチュアル1
6 ロレックス/オイスター パーペチュアル ヨットマスターII
7 ドゥ グリソゴノ/ドッピオ・トレ
8 ジャケ・ドロー/ラ・デイト アストラル
9 オメガ/デ・ビル アワービジョン
10 ブレゲ/マリー・アントワネット

高木教雄(45歳) ライター
「想像する楽しみを奪う“見える時計”」
最近の時計はトランスパレントバックが多く、たいていは裏蓋から中身が窺える。トランスパレントバックは中身が見える楽しさを与えてくれる一方で、想像する楽しさを奪っているような気がする。それでもさらに中身が見たくなる時計となると、裏蓋からは見えないモジュールだったり、ブリッジの陰に隠れる想像もできないような輪列が、セレクト理由になるのだろう。結局、独自の機構の10本になった。
1 A.ランゲ&ゾーネ/ランゲ31
2 F.P.ジュルヌ/サンティグラフ
3 ジャガー・ルクルト/マスター・コンプレッサー・ダイビング・プロ・ジオグラフィーク
4 ポルシェデザイン/P'6750ワールドタイマー
5 H.モーザー/モーザー・パーペチュアル1
6 オーデマ ピゲ/ミレネリー APエスケープメント デッドビートセコンド
7 タグ・ホイヤー/リンク クロノグラフ キャリバーS
8 ロレックス/オイスター パーペチュアル デイトジャスト
9 ジラール・ペルゴ/ヴィンテージ1945 ジャックポット トゥールビヨン
10 セイコー/iZUL ロータリーケースモデル

田中克幸(47歳) 『TIME SCENE』編集長
「問題がより複雑であるほど、回答はシンプルに」
BNBのエンリコ・バルバシーニ氏は言いました。「我々の信念として、ごちゃごちゃしたものではなく、複合されたものを作りたいと思っています。複雑になればなるほど構造は単純でなければなりません。例えばクルマは、昔より機能は増えているのに重量は軽くなっています。コンプリケーション・ウォッチを作るには『ミニマリスト(Minimalist=簡素を重んじるスタイル)』でなければならないのです」。私は複雑モデルのみならず、すべての時計にこの言葉は当てはまると思います。
・ A.ランゲ&ゾーネ/サクソニア
・ ジャガー・ルクルト/デュオメトル・クロノグラフ
・ パネライ/ラジオミール 10デイズ GMT 45
・ ヴァシュロン・コンスタンタン/パトリモニー・コンテンポラリー・オートマティック
・ IWC/ダ・ヴィンチ クロノグラフ
・ ジャンリシャール/JR1000搭載モデル
・ F.P.ジュルヌ/サンティグラフ
・ グラスヒュッテ・オリジナル/Cal.100派生型搭載モデル
・ ショパール/L.U.C マークIII クラシック
・ パテック フィリップ/クロノメトロ・ゴンドーロ Ref.5098
* 次点オメガ/デ・ビル アワービジョン(Cal.8500)

名畑政治(47歳) 時計ライター
「すでに全部、見えている」
中身を見たい、といってもすでに大半の腕時計は裏蓋がシースルー。でも「裏スケ」と呼ぶのはやめよう。こんな言葉無いよ。例によって、すべて同列、順位無し。
・ フィリップ・デュフォー/デュアリティ
・ リシャール・ミル/RM012
・ F.P.ジュルヌ/サンティグラフ
・ ジャガー・ルクルト/デュオメトル・クロノグラフ
・ H.モーザー/マユ
・ オメガ/デ・ビル アワービジョン
・ モーリス・ラクロア/マスターピース レ・クロノグラフ
・ ロジェ・デュブイ/エクスカリバー EX45 79 スプリットセコンド・クロノグラフ
・ ヴティライネン/オブセルヴァトワール マスターピース・クロノメーター
・ パテック フィリップ/クロノメトロ・ゴンドーロ Ref.5098

広田雅将(33歳) 時計ジャーナリスト
「ソリッドバックが好みだけど……」
ムーブメントを見る趣味はないので、時計はソリッドバックで構わない。ただいくつかの時計に限っていえば、トランスパレントバックでこそ意味がある。それがここに挙げた10本。なお古典に偏るのは、好み故とご容赦ください。
1 A.ランゲ&ゾーネ/ダトグラフ
2 F.P.ジュルヌ/クロノメーター・スヴラン
3 ヴティライネン/オブセルヴァトワール マスターピース・クロノメーター
4 ショパール/L.U.C 1.96
5 オメガ/スピードマスター・プロフェッショナル
6 クレドール/UTD(スケルトン・彫金モデル)
7 ブランパン/ヴィルレ・ウルトラスリム
8 クロノスイス/オレア
9 リシャール・ミル/RM012
10 エベラール/トラベルセトロ

古川直昌(39歳) 『クロノス日本版』編集長
「ムーブメントだけでなく外装も必見」
複雑機構が搭載されたモデルはもちろんですが、仕上げの妙味や作り込みが傑出している外装にも目を向けてみました。
1 ヴティライネン/オブセルヴァトワール マスターピース・クロノメーター
2 リシャール・ミル/RM012
3 オメガ/デ・ビル アワービジョン
4 F.P.ジュルヌ/サンティグラフ
5 オーデマ ピゲ/ミレネリー APエスケープメント デッドビート セコンド
6 ジャガー・ルクルト/マスター・コンプレッサー・エクストリーム・ラボ
7 シャウアー/ワンハンド・ゴールド
8 パネライ/ルミノール ベース

松尾健太郎(41歳) 『メンズ・イーエックス』編集長
「ずらりと居並ぶ夢の時計」
夢の時計が並びました。順位は一応付けたけど、このクラスでは、あまり意味はありません。クルマの魅力がエンジンに集約されるように、やはり時計の魅力はムーブメントにありますね。ジュルヌを2本も入れてしまったのは、その独創性ゆえ(サンティグラフも入れたかったな)。そしてなんとも言えぬ“手作り感”。大好きです。他に、クロノスイスやジェンタ、ショパールも入れたかったな。いやぁー、久々に興奮して選んだベスト10でした。
1 ブレゲ/トラディション
2 A.ランゲ&ゾーネ/ランゲ1
3 F.P.ジュルヌ/クロノメーター・レゾナンス
4 F.P.ジュルヌ/ソヌリ・スヴレンヌ
5 パテック フィリップ/スカイムーン トゥールビヨン
6 ヴァシュロン・コンスタンタン/パトリモニー・トラディショナル キャリバー2755
7 フランク・ミュラー/エテルニタス・メガ4
8 ロジェ・デュブイ/エクスカリバー ダブルトゥールビヨン
9 ジラール・ペルゴ/ww.tc トゥールビヨン
10 グランドセイコー/スプリングドライブ

山田龍雄(不詳)『WATCH FILE』主筆
「作り手の“思う壺”にハマるのもまた悦楽」
美しさだけでなく、メカニズムの謎や神秘性、あるいは思いもよらぬサプライズに一歩でも接近したくなるのは、時計にかかわっている人々の、いわば本能。その辺りに焦点を当てて選んでみました。いずれにせよ、我々を驚かそうとするメカニズム製作者の「してやったり」こそが、時計を発展させているわけです。
1 F.P.ジュルヌ/サンティグラフ
2 H.モーザー/モーザー・パーペチュアル1
3 フランク・ミュラー/エテルニタス・メガ4
4 ジャガー・ルクルト/デュオメトル・クロノグラフ
5 A.ランゲ&ゾーネ/ランゲ31
6 ジラール・ペルゴ/ヴィンテージ1945 ジャックポット トゥールビヨン
7 パテック フィリップ/永久カレンダー・クロノグラフ Ref.5971
8 リシャール・ミル/RM012
9 ロレックス/オイスター パーペチュアル ヨットマスターII
10 オーデマ ピゲ/ジャンピングアワー・ミニッツリピーター

リュディガー・ブーハー(40歳)『クロノスドイツ版』編集長
「クラシックな美しさと未来へのコンセプト」
私にとって時計のムーブメントの美しさは、よく練られたコンセプトと役立つ機能、そして完璧な装飾にある。
1 A.ランゲ&ゾーネ/ダトグラフ
2 ブレゲ/トラディション
3 ユリス・ナルダン/フリーク ダイヤモンシル
4 ジラール・ペルゴ/スリー・ゴールド・ブリッジ・トゥールビヨン
5 ヴァシュロン・コンスタンタン/パトリモニー・トラディショナル・スケルトン・
パーペチュアル
6 ジャガー・ルクルト/デュオメトル・クロノグラフ
7 オーデマ・ピゲ/トラディション オブ エクセレンス コレクション キャビネ No.5
8 フィリップ・デュフォー/デュアリティ
9 パルミジャーニ・フルリエ/モントル ブガッティ Type370
10 ジャガー・ルクルト/レベルソ・グランド・コンプリカシオン・トリプティック

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